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女性と消化器癌

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これは国立がん研究センターがん対策情報センターが出した2009年のがんの部位別死亡数の統計です。
女性において最も死亡数の多いがんは、乳癌?、子宮癌?と思われるかもしれませんが、実は結腸がんと直腸がんをあわせると大腸癌が第1位となります。2位は肺がん、3位が胃がん、4位がすい臓がん、5位が乳がんと続きます。
男性の年間がん死亡総数207352人中消化器系のがんの死亡数は37.0%、女性の年間がん死亡数138653人中、消化器系がん死亡数は72567人で52.30%で女性の場合は半数にも及びます。女性は消化器がんに気をつけなければなりません。

では、死亡数ではなく罹患数に着目し、どこのがんに多くかかっているのでしょうか。
それを示したのが下の棒グラフです。2005年の統計です。

 

 

 

女性のかかることの最も多い癌の1位は乳がん、2位は大腸がん、3位胃がん、4位肺がん、5位子宮がんの順になります。では、年齢別でかかりやすい癌というのはあるのでしょうか。
男女で比較したグラフがありますのでここに載せます。

 

 

大多数の方は、癌で命を落としたくない、すべての癌を早期発見し早期治療したいと思っています。そして、私も同様に願っています。
ところが、多くの方は忙しくて検査ができなかったり、検診が嫌いで躊躇っている方も見受けられます。また、受けている検診がすべてを網羅しているわけではないため、期待にこたえられていないことも事実です。
上述の図の傾向から言えることは、男性の場合は、消化器がんはどの年代でも一定発生するため、定期的にこれらの検診をうける。そして年齢が高くなったら肺がん、前立腺がんに注意する。
女性の場合、若年者で乳がん、子宮がんは発生するのでこれらの検診を定期的にしっかり受ける。50歳以降は消化器がんの検診を怠らないことがポイントといえるのではないでしょうか。
私のこれまでの診療経験でもこの対応していれば、もっと早期に発見できたのにと思える方は多数います。

 

北海道女性の喫煙率

 

がんの原因の3割が喫煙と言われています。
タバコは煙を吸うため、肺がんや舌がん、咽頭や喉頭のがんにかかりやすくなります。
またタールなどを含んだ唾液を飲み込むため、喫煙者では非喫煙者より食道、胃、大腸がんの発生率は高く、さらに血中に発癌物質が吸収されるため膵がん、肝臓がん、膀胱がん、子宮がんなどにかかる危険性も高まります。
このため2007年6月に策定された「がん対策推進基本計画」では、たばこ対策が、がん予防のための重要な施策として位置づけられました。
2007年の統計では全国平均で男性39.78%、女性12.7%です。
北海道   男性 43.9%(2位)  女性20.6%(ダントツ1位)となっています。
喫煙率の年次別推移ですが、グラフに示すとおり男性ではどの年代でも徐々に減っていますが、女性の場合20歳代から40歳代では横ばいの印象です。

 

 

 

見づらいですが都道府県別、女性の喫煙率です。

 

 

以上のように、全国で20%以上の女性が喫煙をしているのは北海道だけでした。
当クリニックでは禁煙外来を行い、一人でも多くの方に禁煙して頂き禁煙により多くの方がガンにならないようにする、一次予防につなげたいと思います。

これらのデータは下記のページを引用しました。
http://ganjoho.jp/public/index.html

 

 

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